sangimi no yado

LOADING

0%

sangimi no yado より、近辺のイベントやお得な情報、観光スポットなどご紹介します。

青空から降り注ぐ紫色の雨-熊野街道信達宿のふじまつり【泉南市おさんぽガイド】

2023.04.14

花の名所、泉南市の藤。

ウミガメが産卵に来る美しいビーチに、日本の夕日百選に選ばれたロケーション、グランピングやマルシェ、イベントなどで人気を博している泉南市のシーサイドエリア。
おしゃれな飲食店や洗練されたフォトスポット、アクティビティもあり、近隣には映画館を擁する大きなショッピングモールもあり、隣接している泉佐野市・阪南市にまたがって開発されています。
一方で山側でも、300年前から続き明治時代には南海電鉄の開業にともなって一大行楽地となった金熊寺梅林や、世界中の薔薇の愛好家から支持を受けるデビッド・オースチン社のイングリッシュローズガーデン、モダンな日本庭園のツツジが美しい林昌寺、紫陽花寺の異名を持つ長慶寺など、花の名所が盛りだくさん。
今回はその中から、熊野街道信達宿(しんだちしゅく)にある梶本家の藤をご紹介します。

梶本邸の一般公開の様子。野田藤の藤棚を見物にたくさんの方が訪れます。
信達宿の野田藤を見物に、毎年たくさんの人が訪れます。

熊野街道沿いの民家に咲き誇る、4万房の藤の花。

熊野詣の一行で賑わった「熊野街道」と信達宿。

渡辺津(現在の大阪府大阪市中央区天満橋京町付近)から熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)への参詣に利用された街道。
古代から中世にかけて、たくさんの皇族や貴族、武士たちが、この街道を通って熊野大社へ参詣するようになります。
それまで南海道と呼ばれいていたこの街道は、やがて「熊野街道」と呼ばれるようになりました。
そして、「信達宿」は、和泉南部で最も栄えた熊野街道沿いの宿場町でした。
江戸時代には紀州徳川家の参勤交代時の最初の宿場であり、現在も街道沿いに家々が建ち並ぶ様から、当時の熊野街道や信達宿の様子を偲ぶことができます。
古い家屋は、入母屋(いりもや)造りで妻入(つまい)りのものが多く、街道に面して間口が狭く、奥が深いのが特徴とされています。

  • 参勤交代で江戸に向かう紀州徳川家一行の寝所であり、吉宗公の遺品などが藤まつりの時期に公開されます。信達宿「本陣跡」。
  • 宿場の目印であり、旅人の安全を見守る灯りとして、地元の人々によって現代まで伝え守られてきました。江戸時代、明かりが無かった街道筋に建立された信達宿の常夜灯。

熊野街道沿いのに建つ梶本さんのお宅。

  • 一般公開中の梶本邸の様子。平日ですがたくさんの人が藤の花を見物に訪れます。
  • 古い街並みを残す熊野街道沿いにある一件の民家、梶本邸。このお宅の庭に植えられた野田藤は、樹齢40年にして1本の木からなんと4万房もの花をつける大樹です。
    藤の花が咲き始めると、周囲に馨しい藤の芳香が漂い、熊蜂が蜜を集めに飛び回ります。
    梶本さんは個人宅であるのですが、藤が咲く時期だけは一般公開を行っており、週末には「ふじまつり」が開催されます。
    2023年は4月16日(日)~23日(日)に一般公開が、ふじまつりは4月22日(土)・23日(日)両日共に10時~17時に開催されました。

「平成の花咲かじいさん」梶本昌弘さんが丹精込めて育てた野田藤。

  • たった一本の藤の木が、幅30メートル・奥行約27メートルの巨大な藤棚を作り、4万以上もの花房を付けます。
  • 梶本家はかつて屋号を「油新(ゆうしん)」という、油類も商う旅籠でした。
    そんな梶本家の先代当主である梶本昌弘さんが、1987年に華展用に購入した余りものであった根付きの藤の木を、敷地の隅に植えたことが始まり。
    1990年の退職を機に、昌弘さんが藤棚を作り丹精込めて育てた藤は、蔓を伸ばしてすくすくと育ち、花をたくさんつけるようになりました。
    その後噂を聞きつけた人々が年々訪れ、樹齢21年の年には花房が1万を数えるようになり、2001年に第一回目のふじまつりが開催されます。
  • 2006年に昌弘さんたっての希望により、熊野街道信達宿藤保存会が発足。この年には樹齢26年の樹に2万7千房の花房がついたそう。
    その二年後2008年の暮れに昌弘さんは他界されましたが、彼の遺志を継いだ保存会の面々によって手入れされ、現在では4万房を越える花房を付ける大樹となりました。
  • 一般公開中には藤の保存協力金を募っておられます。是非ご協力ください。

梶本家の野田藤を見に行こう。

2023年の一般公開・ふじまつりの日程

一般公開期間中は、自由に見学することができます。

  • 一般公開期間

    2023年4月16日(日)~23日(日)

    一般公開時間

    10:00 – 19:00(中庭は17:00で閉鎖されます)

    ふじまつり開催日程

    2023年4月22日(土)・23日(日)両日とも10:00 – 17:00

    料金

    無料 ただし藤の保存協力金(100円)をお願いしています。

  • 一般公開の様子

梶本邸までは徒歩で。

  • 長慶寺駐車場
  • 梶本邸の周辺には駐車場がありませんが、少し離れた長慶寺の駐車場が無料開放されています。
    長慶寺からはおよそ徒歩11分(900m)程度の道のりです。
    また、公共交通機関を利用する場合、鉄道最寄駅はJR阪和線の和泉砂川駅。こちらからはおよそ徒歩9分(700m)の道のりとなります。

熊野街道沿いの梶本邸。

写真は2022年の一般公開日に訪れた際の様子。平日にもかかわらずたくさんの人がカメラを手に会場を訪れていました。
梶本邸の塀の上から溢れんばかりに藤の花房が咲き誇っており、周囲に藤の香りが漂っています。

  • 熊野街道の看板も。梶本邸のある四つ辻。
  • 屋号「油新」の札が掲げられています。梶本邸の正門。一般公開入口は写真奥側になります。
  • 一般公開の様子。一般公開の様子。藤棚に提灯が提げられています。

会場内の様子。

会場内ではベンチが設置され、写真の展示や切り花や手作り雑貨などの販売があったり、中庭の見学などを行えます。

  • 写真中央部からは中庭へ入れます。会場入ってすぐ右手にある野田藤の幹。
  • 塀に沿ってベンチが備え付けられています。一般公開日にも、雑貨やお花の販売をされています。
  • 混みあいますので、譲り合ってご見学ください。中庭は日本庭園風に整えられており、フォトスポットとなっています。

会場奥には保存会によって足場が組まれ、藤棚を上から眺めることもできます。
眺めは大変美しく、紫色の藤の花の海を見物することができます。

  • この藤棚を上空から見学してみましょう。野田藤の藤棚。
  • 定員がありますので、係員に従ってご利用ください。保存会によって組まれた足場。
  • 眼下に広がる藤の花が、まるで海原のようです。上空からの眺め。

アクセス情報

前述の通り、鉄道最寄駅はJR阪和線の和泉砂川駅です。
南海電鉄をご利用の場合は、樽井駅前からコミュニティバスに乗車し、砂川駅前通りバス停で降車ください。
自動車の場合は、長慶寺の駐車場が開放されています。
いずれも会場からは少し距離があり、徒歩で移動する必要があります。
ただし、障がい者の方用として最寄の駐車場の用意があるとのこと。
詳しくは泉南市観光ガイド「恋するせんなん」WEBサイトの以下ページより、お問い合わせください。
4月22・23日(土日)「熊野街道信達宿のふじまつり」開催決定!

 

sano no yado からのルート

Gomon no yado からのルート

SENNAN LONG PARK(泉南りんくう公園)でエネルギーチャージ!【泉南市おさんぽガイド】

江戸時代から続く小さな白梅。金熊寺梅林【泉南市おさんぽガイド】

ブログ Blog

sangimi no yado ブログ

ブログ一覧を見る